かぴこと子かぴの徒然日記

読んだ本など徒然なるママの隣で蜩が鳴いているカナカナカナカナ?

三つ巴【青山くんとみどりちゃん】

恋愛人生長いけど(つまり長い間独り身だけどっ!)、これはそのなかでも群を抜いてとんでもない話。

青山くんとは友達から恋人関係に発展して、数ヵ月。
うちでお泊まりしてたとき、彼が口を開いた。
「俺の子を妊娠してる女がいる…」
…人間、びっくりすると、そのまま表情が固まるんですねー。不思議ですねー。
「えと、それは、なに? 私とフタマタかけてたってこと?」
前の彼氏(黒井氏)のことがあるので、私の気持ちは一気に冷めかけた。
「いやっ! 断じて違う! 彼女に脅されて、仕方なく…」
「脅されたって、あんたが立たなきゃできないし、できなきゃ妊娠もしないでしょーが」
「夜中に押し掛けてきて、包丁持って暴れられたんだよ…。貴方の子供が欲しい、してくれなきゃここで死ぬ! って」
青山くんはそう言うとボロボロ泣き出した。
「で、その日以来会ってなかったんだけど…。昨日、メールが来て、6ヶ月だって…」
「えーと、産まれてからじゃなきゃDNA鑑定とかはできないから、確定はしないけど、日付とか、おかしいとこはないの?」
「わかんない…」

この辺りで私、青山くんを『好き』な気持ちより『心配』な気持ちが増してきて、さらに、まだ見ぬ『彼女』に嫉妬しはじめてしまった。
私だって、そりゃー、好きな人の子供は欲しいけど。そういうのは結婚してからだと思うし(いや、健全な成人女性ですから、そういうことはしますが。避妊と体調管理のためにこの頃はピルを飲んでたし、相手の男性にも必ずゴムつけることをお願いしてたし)。

「とにかく、本当に脅されて、なら、性犯罪として訴えることもできると思うけど? 強姦は男性には適用されないけど…」
「いやっ! いいよ、ひよこに話せただけで、気持ちが楽になったし。彼女とはもう会わない約束だから」
「会わないって、認知とかはどうするの?」
「認知もしないし、養育費も結婚も要求しないって念書を取ってる」
「あ…。そう」
養育費も認知も、子供の権利で母親がどうこうできるもんじゃないんだけど、めんどくさいからもういいや。って気持ちだった。

そのあと、夏には青山くんの友達とバーベキューしたり、秋には私の友達と旅行に行ったり…。それなりに楽しい生活を送っていた、ある日。

「産まれたらしいから、会いにいってくる」
青山くんが、そんなことを言い出した。
あんた、会わない約束じゃーなかったんかい?
「彼女は立ち会って欲しいって言ってたんだけど、断ったし。でも、子供に罪はないから、会いたい」
…。
泣いて止めたけど、彼は行きました。
しかも、よりによって、私とのデートの帰り。
しかも、デートを「体調が悪い」と、切り上げて。
病院に、お見舞いに行ったそうです。
もー! アホかとーーーー!
自分に対してもな…。

でも、話はこれでは終わらないのであった…。
続きは…そのうち。私の気が向いたら…